「前衛」運動の旗手、村山知義の初の回顧展における関連企画として、代表的な戯曲『スカートをはいたネロ』を取り上げ、村山の演劇人としての側面に迫る注目の企画!
1924 年、築地劇場『朝から夜中まで』の舞台装置で好評価を得た村山は、その後歌舞伎役者の河原崎長十郎らと劇団「心座」を立ち上げ、演劇人としての活動を本格 化、またプロレタリア文化活動に傾倒していきます。『スカートをはいたネロ』は、その渦中にある1927(昭和2)年に書かれた人形芝居で、26歳の村山 が作・演出・装置を手がけました。物語は、18世紀後半のロシア帝国の冷酷無慈悲な女帝を描くことで、身分制社会の構造を批判する内容になっています。
本 企画は、村山が生きた時代の表現活動の根底にあった問い=「いま(コンテンポラリー)の表現とは何か」を、同じ精神で現代演劇に切り込んでいる演出家・中 野成樹(なかのしげき)によって浮かび上がらせる試みです。中世・近代の"名作翻訳劇"を、「誤意訳」という独自の戯曲解釈と現代のリアルな身体で現代演 劇として再生し、注目を集める中野。台本を忠実に用いながらも、音楽性あふれる構成とシンプルな美術により、エレガントにしてポップに仕立て上げ、多くの 演劇ファンを魅了しています。今回は、自らのカンパニー「中野成樹+フランケンズ」を率いて試演します。ぜひ展覧会と併せてご覧下さい。世田谷美術館の ウェブサイトから、お得なセット券 (公演+展覧会チケット)をご予約いただけます。
■「村山知義の宇宙」展 関連企画
中野成樹+フランケン
「現在に『スカートをはいたネロ』を試演する」
構成・演出:中野成樹
出演:村上聡一、福田毅、竹田英司、田中佑弥、洪雄大、野島真理、石橋志保、斎藤淳子、小泉真希、北川麗
キュレーション:岡崎松恵(NPO法人Offsite Dance Project)
主催:公益財団法人せたがや文化財団世田谷美術館
企画協力:NPO法人Offsite Dance Project
企画協力:NPO法人Offsite Dance Project
日時:2012年7月16日(月・祝) 13:00/15:00/17:00開演(開場は各回15分前)
会場:世田谷美術館 講堂(各回150名)
参加費:ホームページ限定予約(公演+展覧会チケット)=1300円/当日(公演のみ)=1000円/当日の展覧会チケットをお持ちの方=500円
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